「異なるバックグラウンドから生まれる価値」人吉×聖光の未来プロジェクトレポート【Day2】
7月13日(金)~15日(日)の2泊3日の日程で横浜・聖光学院の生徒7名が人吉市を訪問し、人吉高校の生徒との交流を行う「人吉×聖光の未来プロジェクト」。
1日目の昨日は、はじめて人吉を訪れた聖光学院の生徒のみなさんが人吉の様々なことを知る1日になりました。
人吉の問題解決に向けたアイデアソン
2日目は「人吉の問題解決に向けたアイデアソン」を開催。聖光学院と人吉高校混成のチームを編成し、生徒たちは猛暑の中、フィールドワークに行ったり、チームでディスカッションをしたりして、互いのアイデアをまとめていきました。
僕とともに高校生の議論を見守った濱村君からは、「0を1にする大変さ」が伝えられました。人吉にかぎらず、様々な地方のコミュニティに入り込んでいく一番の大変さは、どこにも繋がりがないところから1つの繋がりを自分で作り上げていく点であり、その「1」を今回は人吉×聖光という形でみんなが作れたこと、そして次は自分が「1」を作る場を提供する側になってほしいいう濱村君の言葉を高校生たちはしっかり受け止めていたようです。
今回のアイデアソンの中で浮かび上がったのは人吉と聖光学院の生徒のITリテラシーの差。以前シリコンバレーでの交流の際、記事にもなっていましたが、人吉の高校生は、何も持たず丸腰の状態で議論に参加するのに対し、聖光学院の生徒たちはChromebookを駆使して発表に使うスライドを作ったり、アイデアに説得力を持たせるためのデータを検索したりとデバイスをフル活用していました。
参考:20分でアイディアを議論してプレゼン発表、驚きの高校生のITリテラシー
https://diamond.jp/articles/-/167375
これまで、人吉高校生は、そもそもデバイスを授業や議論の中で使う経験がほとんどありませんでしたし、違う高校の生徒と関わること機会さえないため、こうしたツールを使って学習が進められているという事実に気づくことさえありませんでした。
こうしたことも、聖光学院のような、熊本県の公立高校と異なる環境の高校と交わることで得られる気づきであり、学びです。
2日目の夜は、農業研修施設「リュウキンカの郷」で郷土料理作りを体験。リュウキンカの郷の代表を務める本田節さんは、癌に夜食をテーマにした地域づくりに取り組んでおり、郷土料理のよさを伝える活動を長年されています。料理体験では、地域の食材を洗ったり、包丁で切ったり、揚げたりの工程を全て自分たちで行います。普段は料理することはないという高校生たちは、「こんなに大変だとは思ってなかった」というように、何気無い日常の食の大切さを再認識していました。また、本田さんからは、「大学に行きたくても行けなかった」というご自身の体験もお話しいただき、今の私たちが以下に恵まれた環境で勉強できているかを感じる機会となりました。
夜は、高校生達のプレゼン作りも大詰め!すでにプレゼンがほぼ出来上がってる班、まだ方向を悩む班、進度こそまちまちですがみんなの思いは1つ。夜遅くまで準備に励む姿は、人吉高校卒の先輩として、とても頼もしい光景でした。